今こうして誰かと一緒にいるという事。
運命とか、奇跡とか、もっとドラマチックに言ってみたい。
でも頭はとても冷静で、
今、ここに、この人と、いないのであれば、
別の今は、別の人と、一緒にいる。
今の人生とは別の
でも同じようにきっと日々を過ごしている。
「それだけ」と言ってしまえば、それだけなのだ。
*
私が読んだから、それは初めて前兆になるだけで、
いつも世界は、なんでもないようにそこにただあるだけなのだった。
それを思った時、なぜか少し悲しくなった。
だけどすぐに、世界は前兆を読んでくれるのを待っている気がしてきた。
そう思うと、少し嬉しくなった。
私が前兆を読むのをやめてしまったとき、
空も山も木も、それはただなんでもないものになってしまうのだ。
どうせなら、私は前兆を読む人生にしよう。
ただの世界を見るより、そのほうがずっと面白い。
これは、私の物語なのだから。
P.199
《EARTH GYPSY》あーす・じぷしー
*
どうせなら、
誰かと一緒にいることを、
運命とか、奇跡とか、ドラマチックと言ってしまえばいい。
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