生姜下心焼き

昨日は豚の生姜焼きを作ってみた。

「豚の生姜焼き」は「料理してます！」感が出てて、

とてもいい響きだ。

だから、

絶対作ってやろうと思った。

レシピを見ながら

ふむふむ、なるほど、と取り掛かり

味付け段階に入った時に、しまった！と気づいた。

私は豚の生姜焼きの味がわからない。

お肉は2006年からほとんど食べてないからだ。

案の定、ハニーパイに

「これは生姜焼きの味ではない」と言われてしまった。

＊

料理してて面白いなって思ったのは

絵を描いたりと一緒で

レシピ通りに作ったとしても

イメージした味が曖昧だと

結局料理も曖昧になってしまうということ。

眠ってる時に動脈を噛まれたら

食い散らかした後が

なんだかセクシーで

「生きてるんだな〜」って感じた。

食べて

飲んで

笑って

触れて

ぐっすり眠る。

朝目が覚めたときに、ハニーパイが

「こんなに無防備でいいのか」と言っていた。

＊

前、宇宙お姉さんが

飼っているわんちゃん達のことを

「生かされてるんだなって感じる」と言っていた。

「なんで？」と聞いたら、

「だって相手はは動物だよ！

　寝てる時に動脈とか噛まれたら死んじゃうんだよ！」と言った。

確かに。

私も飼っている犬に

ちょっかい出して嫌がらせするのが大好きなのだが、

私の方が「遊んでもらってる」感はある。

小夏(愛犬)が本気になって

ブチ切れて噛んだりしたら、

私なんて余裕で殺されてしまう。

ありがとう。

遊んでくれて。

置物みたいな暇人

背中を丸めた中年男性が泣いていた。

「俺は妻のためにタバコをやめた、なのに…」

シクシク泣きだす。

リビングの真ん中で

仰向けに倒れた中年男性の目は死んでいた。

感情のない、

その瞳はただの空洞だった。

なにもしなくていいよ。

誰かの為に自分を変えることなんて

そんなこと

出来っこないんだから。

またね

昔、

どこかに行きたいけど

どこに行ってもしっくりこない人が

ホッとするような場所を作りたいなって思っていたことがあった。

そういう場所を自分が求めていたのもあるけど、

一緒に美味しいもの食べて

音楽聴いて

最近ハマってるものをシェアして、

時間になったら帰って

またふらっと集まって。

そういうの素敵だなって

それを提供できる余裕のある人になりたいって思っていた。

毎日のことだから

晩ごはんの献立を考えて

八百屋に行って

ご飯作って

やっとホッとする。

「なんでもいい」

そう言われるたびに

困ってしまうのだけど

きっと本当になんでもよくて

例えば

白米とたくあんだけでも。

一緒に囲む食卓の空間が心地よく、

そこに嘘がなければ

きっとなんでもいいのだ。

今日は大量に大根おろしが食べたい。

だから焼き魚かな。

あぁ、でもうどんもいいな。

東京

土曜日久しぶりに東京に行きました。

東京はやっぱり東京で

「うわぁ、東京だ！」と原宿と渋谷を歩きながら

テンションが上がりました。

東京と富士山はバカのように憧れたくなります。

久しぶりの東京ではしゃぎ過ぎたのか

次の日、目が覚めたのがお昼でした。

なんか今日は胃が重く感じるので

晩ご飯は暖かくて、胃に優しいものにしよう。

誰かとの生活

お風呂から上がって

ハニーパイが眠っているベットに潜り込む。

暖かい。

ペットでも

湯たんぽでも

暖かくなる機械でも同ような

もしくはそれ以上の効果があるけど

「好きな人の手のひらがすぐ傍にある」

この曲を思い出しながら

小さな奇跡が沢山重なったこの感触を

細胞の奥の奥のほうに記憶しておきたいと思った。

条件がそろえばうまくいくと思っていた

ハニーパイという人の存在を知って10年。

10年後、

私はこうしてハニーパイの家で洗い物をしている。

「なぜ私は今のこの生活を選んでいるのか」と

「人と人の縁って不思議だな」と両方の思いを込めて、

ギュッと、雑巾を絞る。

昨日は蛋餅（台湾の朝ごはん)を作ろうと思って

レシピを見ながら作ってみた。

小麦粉と片栗粉で生地が作れるみたいで

これなら簡単で私にもできると思ったら

ドロドロのとんでもない事になってしまった。

想像と現実の間にはやはり距離があるみたいだ。

いつもより遅く帰ってきたハニーパイが買ってきたお弁当は

私が嫌いなお弁当の脂っぽい匂いがした。

生クリームは泣けてくる

土曜日、

ハニーパイにショートケーキを買ってもらいました。

いつぶりだろうか、
ショートケーキなんて。

ケーキ屋さんでバイトしていた時まで

大好きでよく食べていたのに、一切食べなくなった。

生クリームが付いた苺を食べた瞬間

なんか色んなことがこみ上げてきて

夜ベットの上でポロポロ涙が出て

しくしく泣いた。

これはどうやら

昔泣けなかった時溜め込んでた涙の気がしたから

我慢しないで泣いた。

ハニーパイは「どうしたの」と

びっくりしていたみたいだけど。