2013-10-08

幼なじみのあんりちゃん




あんりちゃんは私の幼なじみで
小さい頃から絵が上手と幼なじみ界では有名だった。

ある日、あんりちゃん家に遊びに行ったとき
コピックがかっこよく机の上に並んでいて
みんなに「何か描いて、何か描いて!」とつきまとわれ、
一人一人にかわいいイラストを描いていたのを覚えている。
もちろん私も一枚ちゃっかり描いてもらって
しばらく大事にノートに挟んでいた。

同い年なのにみんなに囲まれて絵を描いていたあんりちゃんは
キラキラしていてすごいなーて思ったのを
今でも鮮明に覚えている。
まだ私たちが中学生だった頃の話。

そんなあんりちゃんと先週一緒に絵を描いた。

私の中であんりちゃんは
みんなに囲まれて絵を描いていた憧れの存在だったので
不思議な感じがした。
あのとき指をくわえ羨ましかった小さい頃の自分には
思っても見なかった事だったから。


麺は柔らかいほうが好きなんだよね


一度、友達と町田から淵野辺まで歩いたことを思い出した。

終電を逃してしまった私たちは2人合わせて所持金が500円ぐらいしかなかったので歩くことにした。

道のりは思ったよりも遠くて、歩いても歩いても同じ景色が続いた。
くだらないどうでもいい話をしながらひたすら歩いた。

青学が見えて、もうすぐうちに着くんだとわかる。
無事に淵野辺のボロアパートにたどり着いた時はなんだか嬉しかった。
そして妙な達成感。

ヘトヘトになった私たちはシャワーを浴びさっぱりして、お腹が空いた。
「麺は柔らかいほうが好きなんだよね」と注文され、はいはい、と
麺を柔らかめに煮込んだしょうゆラーメンにコショウをたっぷりかけて食べた
その夜中のことを、ふとしたときに思い出したりするのだ。